福井地方裁判所 昭和55年(わ)233号 判決
判決主文
被告人新道忠志を懲役一年六月及び罰金四、〇〇〇万円に、被告新道繊維工業株式会社を罰金一、〇〇〇万円に処する。
被告人新道忠志において右罰金を完納することができないときは、金八万円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。
被告人新道忠志に対し、この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
第一 被告人新道忠志は、昭和四四年ころから同五三年七月二〇日までの間、福井県坂井郡金津町伊井第六〇号一番地において、細巾織物製造販売業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て
一 同五二年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における総所得金額は一億六、二五〇万〇、九八八円、これに対する所得税額は一億〇、六四八万五、四〇〇円であるのに、売上の一部を除外し架空の仕入を計上するなどの不正の方法によりその所得の一部を秘匿したうえ、同五三年三月一四日、同郡三国町三国壱字六枚田一二番地の三所在の三国税務署において、同税務署長に対し、同事業年度の所得金額が一、九五三万一、〇九一円、これに対する所得税額は六二六万九、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の所得税一億〇、〇二一万六、四〇〇円を免れ、
二 同五三年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における総所得金額は一億〇、六八三万七、四七〇円、これに対する所得税額は六、四三六万九、二〇〇円であるのに、売上の一部を除外し架空の仕入を計上するなどの不正の方法によりその所得の一部を秘匿したうえ、同五四年三月一五日、前記三国税務署において、同税務署長に対し、同事業年度の所得金額が四、六〇四万〇、八六五円、これに対する所得税額は二、一三八万〇、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の所得税四、二九八万八、七〇〇円を免れ
第二 被告人新道繊維工業株式会社は、前記金津町伊井第六〇号一番地に本店を置き、細巾織物製造販売業を営んでいるもの、被告人新道忠志は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統轄しているものであるが、被告人新道忠志は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同五三年七月二一日から同五四年七月二〇日までの事業年度における同会社の所得金額は一億七、五五三万五、八一七円、これに対する法人税額は六、九三四万六、六〇〇円であるのに、売上の一部を除外し架空の仕入を計上するなどの不正の方法により同会社の所得の一部を秘匿したうえ、同五四年九月一八日、前記三国税務署において、同税務署長に対し、同事業年度の所得金額は八、五三五万二、八七九円、これに対する法人税額は三、三二七万三、四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税三、六〇七万三、二〇〇円を免れ
たものである。
適用した罰条
被告人新道忠志につき
所得税法二三八条一項、二項、法人税法一五九条一項、二項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項、
被告新道繊維工業株式会社につき
法人税法一五九条一項、二項、一四六条一項、
(裁判官 池田美代子)